海の力
こんにちは。宮古島の「海の前の宿 ポークランチョンミート(PLM)」です。
女の子三人組のゲストさん。来間島でビーチサンダルを片方海に流してしまったそうです。さあ!!このレアなサンダルモンスターを見つけましょう~~~!!サンダルGO!!
また、遊びに来てくださいね!!
夕日はここのところ皆勤賞です。
見る人すべての心を釘付けにしています。私も夕日になりたいな。
雲も負けじとダイナミックに膨らんでその存在感を誇張しています。
桟橋からは見渡す限りの空。でも、5時の方向を振り返ると大きなホテル。このギャップが面白いです。
7時の方向に振り返ると、パイナガマビーチ。リゾートホテルのライトが海に反射して綺麗。
欲張りな私は、沢山の情景を愉しめるこの場所が大大大大好きです。
ポークランチョンミートの「潮風レストラン HELL’S KITCHEN(へルズキッチン)」の朝食の一例です。宿泊者限定・完全予約制・完全お任せメニューです。連泊の方は毎日メニューが変わります。(ご予約は宿泊予約時にお願い致します。いらしてからではお受けできない場合もございます)
ゲストさんが買って来たマンゴー。宮古島のマンゴーは大人気です。
夫が中味そばを作りました。島料理の夕食の日に登場することもあります。臭みがなく、とろけるような中味(モツのこと)を是非ご賞味あれ!!
静佳日記 *******
宮古のおばあ「ひでちゃん」は夏バテのためか、元気がない。もともとネガティブな性格の彼女は、暑さで益々やられている。食欲がないのも何かの病気と疑って、かかりつけの医者に相談に行った。「先生、私こんなに痩せちゃって、病気でしょう?」彼女が問うと、先生は「いいや、あんたは太っているよ~」と告げる。
病気じゃないと言われて納得がいかない彼女は今度は大きな病院へと向かう。だがそこでも「主治医が病気じゃないというんだから病気じゃないですよ」と言われた。
どうしても病気になりたい彼女は息子(夫)に電話をかける。「あたしはもう多分今日死ぬよ~」
医者の言うことを聞かない彼女に、病気じゃないことを納得させるため、海に連れ出すことにした。ひでちゃんの生まれ故郷は島の田舎の方。都会の人に言わせると島自体が田舎だろう。だが、島にも田舎はある。平良市内で育った夫は自分は都会育ち。逆にそれ以外の人を「田舎の人」という。
その田舎の「海を見に行く~?」と電話をすると、1秒で「行くよ~」と強く答えるひでちゃん。
道中、懐かしい道のりをツアーガイドさながらに案内(というかほぼ噂話)し、ビーチへ着くと子どもの頃に泳いだ得意話に花が咲く。岩陰に女王様の椅子をセットしてあげると「涼しいね~涼しいね~」と喜んだ。
夫は釣りをし、私は初めて入るその海に、まずは小手調べ・・・と思ったが、好奇心からドンドンとリーフまで近づき、誰かの声にふと顔をあげると、カヤックに乗ったお兄さんに「ここはもう完全に遊泳禁止区域ですよ~」と注意される。
暫く思い思いに遊び、帰りの車内ではすっかり元気になったひでちゃんがまたまた機関銃トークで私達を笑わせる。
食欲がないというので最近買ってきてあげた「栄養ゼリー」が美味しかったから、帰りにまた買って欲しいと言う。「あまり買いに行けないから経済しながら食べているんだよ~」と付け足した。すかさず夫が「それを言うなら節約しながらだろう!」と叱る。「そうなんだけど~みんながケイザイとしか言わんからケイザイさ~。ケイザイのケイは軽いという字だろう~~?」例え、軽いという字であったとしても、意味がわからないが・・・宮古のおばあたちは節約の事をそう言うらしい。
暫く、ケイザイネタでみんなで大笑いした。どうやら、ひでちゃんの病気は無かったことになったようだった。その証拠に「料理も作る気力がない」と言っていた彼女は帰りの市場でしこたま野菜を買い込んでいた。
海の力ってやっぱり偉大だね。
別れ際、夫がひでちゃんに言った。「生まれ故郷の海も見れたし、もう明日死んでもいいだろう?」
元気になった彼女は「そうそう!!」と言って手を振った。