鶏白湯宮古そばのランチ

「とんこつスープを極めたい」

永いこと料理を生業(なりわい)としてきた夫が言いだしたのはさほど昔のことではありません。昔から凝りだしたらきりがない、しつこい性格でした。東京で営んでいた店の店名も最後に「極」(きわめ)というサブタイトルを付けたほどです。

そんな彼が同時に進めていたのが「鶏白湯(とりぱいたん)スープ」。東京の名もない小さなお店で食べたそれに衝撃を受けた彼は、その味が忘れられずにいたようです。10年の時を超え、奮い立ちました。

様々な思考錯誤を繰り返し、

チャーシューづくりは、もう、何十年選手です。

今まで四半世紀以上、本当に様々な部位を使い、様々な料理法と様々な配合を試してきました。

今回は燻製でも作ってみました。

男ってやつは、たまに浮気をしないと生きていけない生き物の様で、途中でつけ麺なんかも作ってみたりなんかして・・・。

そうそう、カレーうどんの試作品も。ずーーーっと昔にお店のおすすめで提供していた「カレーラーメン」は好評だったなと思い出し・・・・。

試作品はお客さんと同じ条件で食べることにしています。色々と発見がありますから。

テラス席で試食をした時、私はビールを飲みたい欲求を抑えられませんでした。みなさんもお車でなければどうぞ。

そして、ようやく色々な条件が揃ったので、本日より「鶏白湯宮古そば」のランチを5日間限定でやります。今回はラーメンの麺も準備しました。どちらかお好きな方をお選びください。前回召しあがった方は今回はラーメンの麺もお試しになってみてはいかがでしょう?

結局、最も美味しいと思えた三枚肉の炙りチャーシューと低温調理の鶏チャーシューの2種を1枚づつ載せて850円です。こってりしているように見えますが、油ではなくコラーゲンですので女性はお肌がツルツルになるかも?そう思いながら食べるときっとそうなります!!?どうぞ、ご賞味ください。

静佳日記 ***************

ずっと行ってみたかったところがあり、たまたま友人と近くを通ったので寄り道をした。湧き水が川のように流れていて、水遊びができるらしい。行ってみると想像していたよりはるかに小さな場所だった。

子供達が小さい頃によく遊びに連れていった東京の親水公園に似ていて(水の綺麗さは雲泥の差だが)、当時のことを思い出す。自分でいうのもなんだが、凄く子供思いのいいお母さんだった。その頃は仕事をしていなかったから・・。社会復帰を果たし、再び仕事を始めると子育てにかける力は急にしぼんでいった。自分のことは自分でよくわかっているが私は

「両立ができない」

だからこそ、二人の子供が3歳を過ぎるまで、かなり家計は苦しかったが仕事をしなかった。今思えば当時、24時間の全てを子供達のために費やしていた。今はほぼすべての時間を宿のために費やしている。さながら今の子供はポークランチョンミートというところだうか。仕事と子育て(?)が一緒なので有難い。

話はそれたが、この飲めるくらい透きとおった清流が、どこから来てどこへ行くのかが気になった。

水場の先は水田のようになっており、蓮のような植物がたくさん生い茂っている。

あまり知られていないが、立派な観光名所と言えるだろう。

だが、それよりももっと誰にも知られていない観光名所を私は知っている。

それは、夫が子供の頃に家出して住んでいた「洞穴」。今でもちゃんと残っている。しかも街のど真ん中。観光名所と言えるかどうかは別として、ここを通るといつも覗きたくなるのはきっと私達夫婦だけのことだろう。