Daily Archives: 2021年5月29日

スーパームーンの皆既月食

宮古島は毎日晴れています。

コロナのワクチンも完ぺきとは言えませんがお年寄りに徐々に摂取され始めています。あまりいいニュースがありませんが、悪いニュースはなるべく見ないようにしています。自分の力で変えられないものは気にしないようにするのが一番ですから。変えられないのなら、変わるのを待つしかありません。変えらないことを気に病むのは時間の無駄です。

さて、少しでも明るい話題にしましょう。

宮古では、笑える話が沢山存在しています。それだけでもう明るくなれます。

例えば、広告の品。これはどこでも大体同じ現象が発生するのですが、先日の「職人竹ボーキ」もそうでした。

黄色いPOPをめくると・・・・特売の前の価格が出てきますが、

特売と同じ価格です。

さらに、お弁当屋さんで唐揚げ弁当を買ったら、下に敷いてある付け合わせのパスタが2本しかない!!

また、宮古の人はよく○○出身にこだわります。石碑に書かれた寄贈者の名前にもよく(○○出身)と書かれています。こんなに狭い島の中の保良出身とか、久松出身とか‥‥必要なんですかね?先日の新聞では占い師の広告に(父方伊良部島出身、母方うるま市出身)と書いてありました。うふっ。

東京から来た私にはどれもおかしくてついつい笑ってしまうのですが、考えてみれば、ここではそれが正解なのです。もともと世の中には正解、不正解って無いと思っています。では、その判断は誰が決めるのでしょう?多くの人はみんながそうだからという理由で決めつけますが、当の本人が正解と思っていればそれでいいと私は思います。

但し、駐車場で目撃したおばあのこれはダメでしょう~~~~?駐車禁止のポールを踏んづけちゃダメダメ。しかもそこは停めちゃいけないところですよ!

それでは、ポークランチョンミートの料理のご紹介をしましょう。緊急事態宣言発令でディナータイムは20時までの営業となりますが、予約制なので予約がない日はお休みです。来週からはランチ営業ができるように準備を進めております。

シーフードカレーは欧風が合います。

カツカレーは日本人の王道カレーで。

自家製パンもレパートリーが増え、私には把握しきれなくなりました。作っている夫の頭の中にパンたちの出番が詰まっています。用途に合わせて・・・。

最後は息子のお弁当シリーズ。

静佳日記 ************

随分とご無沙汰していたが、最近また目の前の桟橋へ出ることが多くなってきた。時は夕刻。日が落ち始めて少し涼しくなってくる頃が丁度良い。持参するのは7年間変わらずに「椅子とビールとカメラと本」。ただ、今は身体を気遣って、いや、肝臓を気遣って、それとも医者に面目が立つように、ビールはフェイクなものに変わってきた。

その日は、なんだか予知能力を備わったかのように、美しい夕焼けが予測できたので、割と早い時間から繰り出した。

いつもの定位置に陣取ると、まずは深呼吸と伸びをする。珍しく目の前に停泊するヨット。ここに船がいかりを下ろしていることはまずない。何をしているのかな?

その後もドンドン船が出向して行き、にぎやかだった。いつもと違う感じ。ははあ~~~そうか。皆既月食を船の上で見るのかな?そう思って辺りを見渡すと、いい位置に停泊している海上保安庁の船さえもそれ狙いなのでは?と思えてきた。

帰ってこなくてもいいのにジェットも戻ってくる。もう少し海の上にいたら?

そして暫く読書に没頭した。私は好きなこと、好きなものが割と沢山ある方だと思っているが、それに海と空が加わることで心地よさが何倍にでも感じられる。本は大好きなものの中の一つだけれど、待ち時間や移動中以外は、部屋の中では殆ど読まない。この空間で読むことが必須条件。

暫くすると、日の眩しさから逃れるため高い位置に掲げていた本のわきからオレンジ色の光が漏れだしてくる。本をひょいとずらすと太陽が本日のクライマックスを披露する準備に入ったところだった。空一面に広がる淡いカラーがワクワク感を助長する。

もう一つの「好きなこと」のカメラを取り出し、構える。この数十分はいつもこの繰り返し。

後ろの方で大きな笑い声が響いていた。振り向くと、想像通りの島の子供達。いつものように桟橋からのダイブを楽しんでいるのだが、どこから探してきたのか、長いロープを海へ投げ、飛び込んだ子供を数人連ねて引っ張っていた。「よいしょ!よいしょ!」と言いながら大爆笑している。何が面白いのかって?それはわからないがとにかく私もその様を見て思わず声を出して笑ってしまった。楽しいのに理屈はいらない。考えてみたら、私もこういう風に馬鹿笑いできる人を知らず知らずに選んできたかもしれない。一緒に笑える友人が一番いい。その代表格が家族。家族といる時が一番笑っている。ということは一番自分らしくいられるということだろう。笑えない人と無理に一緒に過ごす時間はもういらない。

あ~~~~あ。あと1,2秒で沈む。

その時、携帯が鳴った。

「ママ!!」

娘からの電話は、その日の天空の一大イベントを知らせるものだった。正直、それほど興味はなかったが、朝、夫が何やら言っていたなと思い出す。そうか、ちょっと見てみようかな。椅子を片付け家へ帰る途中で友人からも連絡が。「東京は大きな月が見えてきたよ」これにはちょっと焚きつけられた。どこを見ても宮古の空には月がいない。その友人に「月はどっちに見えている?」と尋ねると「東の空だよ!日の出と一緒」この情報は有難かった。すぐに再び車に飛び乗りいつも朝日を拝む高台へと急いだ。

驚いたのは、同じことを考えた人の多さ。駐車場はもうすでに1台分しか空きがなかった。ラッキー。もひとつおまけにラッキーだったのは展望台のスペースも一人分だけ空きがあったこと。カメラを構える。隣のカップルの話し声がおまけのおまけのラッキーだった。この現象の解説をずっと彼氏がしていたのだ。耳のすぐ横から聞こえてくるので、盗み聞きではないその解説を有難く拝聴した。

これ以上もうラッキーはないだろうと思っていたら、空港から恐らく羽田行きの最終便が飛び立つのが見えた。そして月から離れた方向へ上昇するも、旋回を始めた。これは!!!月に向かうんじゃないの!!??(厳密にいえば月が見えている方向へだが・・)

一人で興奮した。

暫くその飛行を肉眼で観察し、月に一番近づいたところでシャッターを切った。

全くもってド素人の撮影だったが、自分自身が満足したからそれでいい。それに何よりも、飛行機に搭乗している人たちからその月はどう見えているのかを想像して心が躍った。彼らは本当にラッキーだ。その夜、その月は「ラッキー」のバーゲンセールを開催してくれた。

皆既月食をこのようにじっくりと観察したのは生まれて初めてのことかもしれない。

それも良かったが、夜に来たことがなかったこの高台から美しい夜景を見れたことも良かった。

月は何事もなかったかのように再び現れ、

次は11月に見られるという、勝手に耳に飛び込んでくる情報を得て、その場を後にした。この次見る時は違う場所を探してみよう。