Daily Archives: 2021年2月2日

春の陽気の宮古島

昨年からのコロナ禍で、多くの人たちの生活が大きく変わったことでしょう。

私達夫婦は宿を運営することで生計を立てていたので、その風当たりは相当なものでした。されども、私達は自称「雑草」です。雑草は踏まれても刈られても、また伸びてきます。何故って?根っこがあるからです。それは人でいうと「命」です。命を取られない限り、なんだってできるんです。

そして、もう一つ必要なのは希望です。

ありがたいことに、私達はその二つを持ち合わせています。宿が機能しなくなり、夫は料理の仕事を宿泊の方への朝食&夕食から、ディナーコースへ、ランチへとスイッチしました。一口に料理と言っても提供する時間帯や形態によって全く変わってきます。そこからの彼の意欲は半端ないです。来る日も来る日も一日中厨房に立ち、朝から夜遅くまでメニューの試作を作り続けています。営業時間はたった2時間なのに・・・・。そして、事態はどんどん変わっていき、試行錯誤を繰り返し、たくさん話し合って、今回、辿り着いたのが「オンリーワンランチ」です。ポークランチョンミートらしく、ポークランチョンミートだから出来ること。そう考えたら自然と「そうしよう」になりました。そして、夢は膨らみ、次はどんなお店にしようか・・・と毎晩語り合い、酔っ払い、最後は喧嘩になる。といった毎日です。

夢を持つことはことつまり「希望」です。生きる糧といってもいいでしょう。コロナのお陰で、夫は自分のお店を取り戻したように思います。毎日充実している表情の彼を見ていてそう感じています。東京で営んでいた居酒屋は夫の10代の頃からの夢でした。宮古に戻ってきて始めた宿はどちらかというと私のお店です。なので、どこかで彼は自分のお店を取り戻したかったのではないかと思うんです。「こちら葛飾区立石屋 極」これが東京でのお店の名前です。この最後の「極(きわめ)」には意味があり、夫が、2号店は「腕(うで)」に、3号店は「技(わざ)」にと進化させていきたいと言って名付けました。宮古でこれから進化させていくお店は、ある意味「こちら葛飾区立石屋 腕」です。その後には、私達がおじぃ、おばぁになった時の「こちら葛飾区立石屋 技」の計画が待っています。どうぞ皆様、永いお付き合いのほど宜しくお願い致します。あ、勿論、コロナが落ち着いたら宿の方も今まで通り可愛がってくださいね。

久し振りに文章を書いているので、なが~~~~くなってしまいましたが、ポークランチョンミートの料理の一例をご紹介します。オンリーワンランチは不定期でメニューが変わります。その日のメニューはインスタグラムに載せています。「plm385」で検索してくださいね。ゲリラモーニングなんかもたま~~~にやっちゃおう!!って考えています。

自家製パンを使ったメニューも色々。

またコロナが落ち着いたら夜の部も復活させたいと思っています。

今日はランチが暇だったので、ビールでも飲んじゃいましょうかね~~笑

思いつくと何でも作りたくなっちゃう夫が面白いものを作ってくれました。サッポロ一番塩ラーメンの袋の写真を忠実に再現!!!!

最後に、息子のお弁当特集~~。ダブルかつ丼!!

静佳日記 ***************

朝のウオーキング。冬の出発はまだまだ月灯りの下で。

その日は、どうしても探したいものがあったため、目的地は決まっていた。少し遠いが期待で胸が膨らんでいた。歩くのが久し振りということもあり、ウキウキもしていた。そして、予期せぬ空。そうだった。この辺りは朝日が美しく見える場所。

早速、その中でも特等席の場所に向かった。

やっぱりね。見事なサンライズ。

ということは西側は桜色に染まっているはず。だって、宿の後ろ(東側)がオレンジに染まると、宿の正面(西側)は桜色。いつもの方程式だから。少し歩いてみると、やはり自然の法則はその日も、場所が変わっても、いつも通りだった。サトウキビ畑の上に広がる桜色。このアンニュイな淡い色はこの時間帯にしか現れない。そして、上のほうにはお月様。すーーーーーーっと身体の中で何かが下りていくような感覚を味わう。

やはり今日は歩いてよかった。

目的のものを見つけた後、花びらが沢山落ちている道を通った。本当に沢山落ちていた。綺麗な状態のものを物色し、拾い集めることに夢中になる。まるでいつものビーチコーミングと一緒。フラワーロードを満喫してからほどなくすると、道端に今度は違うものが落ちていた。

これは拾う気になれない。

家に帰ると、いつもの海がこれまたアンニュイな色に染まっていた。ごくごくごく薄いみずいろ。限りなく白に近い。そしてある線を境に濃い青が始まる。思わずカメラを向けたが、この色だけは何度撮影しても再現することができない。やはり自然の美しさはこの目で見るに限るというところなのだろうか。

踏みつけられて終わるはずだった花びらは、その日ランチのお客様の前でもう一花咲かすことができた。

また、拾いに行こう。