海が大好き。

ポークランチョンミートが出来た頃からずっと来てくれているお客様。初めは一人旅でしたが、途中から旅仲間が増えました。彼女は宮古の海をぼーーーーっと眺めるのが大好きです。それででしょうか?新しい宿に数泊は泊まるのですが、いつもポークランチョンミートに帰ってきてくれます。だって、ポークランチョンミートと言えば海ですし、空ですもんね!!

宿からでも、数秒で行ける目の前の桟橋からでも、これまた数秒で行けるお隣のパイナガマビーチからでも、どこから見てもその空、その海は素晴らしい感動を常に与えてくれます。それは視覚からだけではなく、五感の全てを満たしてくれる不思議な力があります。私はそれが特に気に入ってこの土地を手に入れました。(今思えば手に入れられたのは本当に奇跡です!!)きっと彼女も私と同じ感覚を持っているのでしょうね。彼女のような方が来てくださることが私達の喜びでもあります。だって、同じ気持ちを共有できるってとても嬉しいことだから・・。こういうお客さんが本当の意味でポークランチョンミートを支えてくれています。精神的に・・・・・満たしてくれます。海が好きな人とこの気持ち良さを共有したいと思って造った宿ですから。

数えきれないほど沢山の顔を持つ、ポークランチョンミートの周りの景色たち。

でも、この場所を満喫する上級者は下の写真の小学生。本当にリラックスしています。これが正解かもしれませんね。どんな高級なベッドで寝そべるよりも気持ちよさそうです。

夏はごちゃごちゃするから嫌!と言っていましたが、今年の夏はコロナのお陰で少しは閑散としているかもしれません。旅仲間のお友達は「次はここの海でひと泳ぎしてから朝食を食べたい!!」と言っていましたので、是非、夏にもいらして下さいね!!お待ちしておりま~~~~す!!

さてわたくしも宿のお掃除を始めて7年目ともなると、まあ、少しはそれなりに上達をするもので・・・。とにかく遊びも仕事も道具が大事と考えるわたくしめは、ガラス掃除の画期的な道具を求め続けてきました。街の業者さんのガラス拭き現場を見つけるとジロジロ観察したり、質問したこともあります。(笑)そして、電気屋さんで見つけたのがこれ。充電式の優れもののスクレーパーです。

これのお陰で随分とガラス掃除が楽しくなりましたが、夫がアマゾンで探してくれたのが手動の業務用スクレーパー。

まあ、使いやすいこと!!PLMのテラスはガラス張りですし、宿中ガラスが沢山あるので(海が見えるように)この「使いやすい」はかなりポイントが高いです。

真面目にプロの職人さんの元で修業したいと思っている今日この頃です。

それでは、ダイニングのお任せ料理の一例をご紹介します。

まずは自家製パンのあれこれ。

ホイップをプラスしてあま~~~いパンも

料理のレパートリーは国境を越えて幅広く作ります。一つのお店で色々なものが食べられるというのが私の理想でもあるので、自分たちが行きたいと思うお店を目指しています。

宿泊の方は宿泊予約時にお申し込み下さい。(お食事中心です)お一人様2200円。毎日メニューは変わります。朝食は1000円です。

宿泊以外の方は前日までのご予約にて2200円~承っております。(お酒のおつまみ中心です)モーニングやランチは不定期で開催しています。Instagram(plm385 )等で開催日はお知らせしています。是非、フォローしてくださいね!テイクアウトは毎日受付中!!①海老入り餃子5個入り550円(受け取りの15分前までにお電話を)②窯で焼くピッツァは受け取りの半日前までにお電話を(4種類1300円から2000円、2枚から承ります)③お任せバラエティセットは5000円~ご予算に応じて(前日までのご予約にて)TEL09079450844

テラス席にてサンセットを眺めながらの晩酌は本当に本当に最高ですよ!!ほぼ一日一組程度ですからコロナ禍でも安心です。非日常の時間を是非お楽しみください。

静佳日記*************

前回の続き。

テラスのハンモックがお気に入りの娘は、海から帰って来るや否や2階へと上がっていった。二人でしばし夕寝タイム。屋外で寝ることの気持ち良さは、一度味わうと病みつきになる。

朝一の飛行機でやってきた娘は朝の5時から何も食べていなかった。宮古空港へ到着してまず「何か軽く食べに行く?」というと、「え~~~~~じゃあ、パパのごはんを4回しか食べられなくなるってこと?」と大きな声で叫んだ。仕事の都合で1泊しかできない彼女は目いっぱいパパのご飯を食べる気でいた。朝も昼も夜も・・・。帰省の目的の95%はいつもパパのごはん。夜に備えて軽く軽く食べようということになり、A&Wへ。

その備えていた晩ご飯の時間がいよいよやってきた。その日の夜のメインはサムギョプサル。

オリジナルのタレも色々。

ハーブに漬けたラムチョップ。

そして、久し振りのパパの焼き鳥。

15歳で中華職人になるべく上京した夫は、19歳の時に根津で食べた焼き鳥に衝撃を受け、今度は「焼き鳥職人」を目指すようになった。どうしてもその店に弟子入りさせてもらえなかった彼は、修行のために銀座の老舗に勤めた。が、仕込みしかやらせてもらえない為、休日はあけてもくれても有名店をはしごし、その違いを舌と目で覚えるしかなかったようだ。そして、焼かせてもらえないのならばと、業務用の焼き台を自宅に購入し、友人を招いて焼き鳥パーティーを繰り返して練習した。アパートのベランダで扇風機を外に向けて・・。そんな彼の料理へののめり込み方は今でも変わっていない。彼の「焼き鳥屋」を開く夢は「焼き鳥もある居酒屋」という形でほぼ実現した。やはり仕事は好きなことをするのがいいと思う。今は宮古へ帰り、たまに帰省する娘を喜ばすために焼き鳥を焼く。

ひらけた空を眺めるテラスがその日の舞台だった。

扇風機で風を送らなくても煙がこもらない。あの頃に比べると年もとったが、多くの年と共に沢山の幸せも手に入れた。このロケーションを手に入れられたことが幸せの代表格だ。

お遊びみたいな焼き台と、即席で絡みにくい若い味のタレだったが、私たち家族は彼が作る串が舌に合っている。永年食べ続けている味だから・・・

食事が終わると屋内に入り、娘と共に静佳キッチンへ新調した椅子に腰かける。「うん、うん、いい感じだね~~」

夫が写真を撮った。

そして丸テーブルへ戻ると、何やら夫が口上を述べ始める。最もそれが苦手なはずなのに・・・。「え~~。静佳の誕生日、結婚30周年・・・ここ何年か、色々と記念日に何もできなかったから・・・」そう始まり、私だけ知らされていなかった「サプライズ」のプレゼントを渡される。私達にしてみればかなりの高級品だった。ほとんどお小遣いをもらわない夫がどうやって??銀行強盗をする勇気はないはずだから、答えはわかっていた。彼が永年貯めていた「へそくり」が崩されたのだ。高校生の頃に大好きだった「P・R・E・S・E・N・T」(By 松田聖子)という曲が頭の中で流れた。照れと驚きで涙を流すのを忘れてしまったが、後で聞くと夫の方が泣きそうになったのだそう。

長く生きていると嫌なことよりいいことの方が多くなる。最近、そんな気がしている。

「生きていればそのうちいいこともあるよ」

遠い昔に聞いたその言葉は嘘ではなかったと今、断言できる。

次回へと続く・・・・。